この家は、先生のご希望であるヨーロッパのドイツ、オーストリア方面の山間部の木の家のイメージを目指しました。
アトリエミューズには、音楽を志す若い学生がレッスンを受けるために大勢やってきます。
その人達が気持ちよく演奏でき、精神の高揚が得られる空間になればという思いで設計を進めました。
建て替え前の住宅も、先生のお父さんが建てられた洋風のピアノレッスン室が付いた雰囲気のある大変好感の持てる住宅でしたので、
建て替えにあたっても以前の空気感を新しい住宅にも継承していきたいと考えました。
スタジオにおいては内装の仕上げは床がナラのムクのフローリング、以前と同じように腰壁部分は板張りとしました。
楽譜棚やソファー類は同じものをもう一度置くことにしました。
スタジオにかまえるグランドピアノは先生長年愛用の名器スタインウェイとベーゼンドルファーです。
このアトリエミューズの記念すべき柿落としの聴衆は、工事中なにかとご協力頂いたご近所の方々と工事に携わった職人さん達でした。
美しいピアノの音がホールに響き渡り、感動的な夜でした。